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ページ 7 – 徳島県薬草協会

カリン(榠樝)

 10月の末、近くに住むK氏宅を訪ねたとき玄関へ入った途端、柔らかい良い香りに思わず左右に目をやると下駄箱の上にまだ青いカリンが4個ほど容器に入れて置かれていた。家の中から声を出しながらでてきた家主に良い香りがしますねと話しかけると、強い風が吹いていたので心配になり、植えてある裏の畑へ行ってみると数個の実が落ちていた。まだ青いが拾ってきて香りを楽しんでいるところとのこと、カリンの利用法等についてお話しのひとときを過ごした。私もカリンの木を一本植えて育てているが、薬効の多い梅酒は毎年作るもののカリン酒はまだ一度も作ったことがない。結局はあまり利用価値の少ないのがカリンの実との話で返ることになったが、外に出て戸を閉めた途端に家の中からもう一つ良い利用法があるよと呼び止められ再び玄関へ入ると、主人の友達がカリンの有効利用法を行っているので5~6個頂きたいと毎年取りに来るという。その利用法とは、カリンが黄色に熟したもの5個ほどを蓋をしない箱に入れて、自動車の中に置いておくと同乗する人みんなが何ともいえない良い香りと言ってくれる、ええんでよと話していたので今年もそろそろ取りに来るだろうという。話を聞いてなるほどこんな利用法もあるのかと世の中はまことに広いと思いながら帰った次第である。